生きた証をつらつらと 〜2つのがんを同時に患いました~

直径10cm・転移3か所・ステージIIIの乳がんを切らずにUMSオンコロジークリニックで治療し、子宮頸がんも4度の手術で温存して12年が経っても、まだ息をしている女の生き方

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これって本当に抗がん剤の副作用?治療開始4日目に来た吐き気も大したことなかった

前回の記録は、↓こちらから読めます。

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2008年6月,鹿児島滞在中に訪れた屋久

 今日は2008年6月6日の日記から。 

UASオンコロジーセンター(現 UMSオンコロジークリニック)での治療、まだ4日目です。

1週間も経っていないんですね。

 

抗がん剤の点滴は3回目になりました。

この日の前日から、点滴だけでなく、飲み薬も出るようになっているようです。

 

(※このブログでは、名称等を当時のまま表記しています)

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寝坊した。

5:30くらいに一度目が覚めたが、なんだかうっすらムカムカして二度寝したんだった。

副作用なのか、二日酔いなのか。

 

朝食は8:00。

起きたのは8:30。

食いっぱぐれるところだった。

昨日から朝だけ、食後に飲むタイプの薬も出はじめた。

TC442と書かれているが、看護師たちはTS-1と呼んでいる。理由は不明。

食べなきゃ飲めないので、慌てて食堂で一人がっつく。

 

昨夜も調子こいて、また焼酎呑んじゃったからな。

今晩はやめとこう。

いや、やめられるのか? この鹿児島で。

まったく危機感のないヤツだ。

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前夜には、のんきに焼酎を飲んでいたようです。

自前だったのかな。

お店で飲んだような記録がないということは、たぶん自室で買ってきた焼酎をお湯割りか何かにして飲んでいたのでしょう。

繰り返しますが、病院に入院するなら、お酒はダメですよ!

 

ここで言いたいのは、「治療に際して悪影響を及ぼすから、◯◯は食べてはいけません」とか、そういう制約がない治療法だということです。

 

私は入院していましたが、患者さんの中にはホテルや旅館、ウィークリーマンションを利用して滞在している人も多くいました。

そういう方は、入院している病院の管理による制限のようなものはないわけですから、主治医の植松先生からの指示がない限り、どんな行動をしても構いません。

(もちろん、良識の範囲で、という意味です)

放射線照射の時間や、植松先生の診察以外、どこへ行ってもいい、何を食べてもいい、普段の生活と同じでいいんです。

 

たしか筑紫哲也さんは、ホテル吹上荘に滞在しているとおっしゃっていました。

病院の規則や管理に縛られたくない!という方は、こうした宿泊施設を利用するといいのではないでしょうか。

 

  

そして、この日も午後から点滴と照射だったようです。

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午後からまた点滴と照射。

今日のお薬は、一昨日と同じエンドキサンというもの。

200ccの生理食塩水に10mgほど混ぜられる。

毎日、交互に投与していくんだそう。

腫瘍にだけ届いて、放射線とうまく働いてください。

 

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点滴の薬剤、つまり抗がん剤は2種類でした。

この日のエンドキサンと、前日のシスプラチン、これらを1日おきに投与されていました。

200ccに10mgって、そもそもどういう量なんだろう?と、いまになって疑問に思いました。

(後日,100ccだということを訂正していました)

そこで、このシスプラチンをちょっとだけググってみますと、

A法

シスプラチンとして15~20mg/m2(体表面積)を1日1回、5日間連続投与し、少なくとも2週間休薬する。これを1クールとし、投与を繰り返す。

 

(出典:独立行政法人 医薬品医療機器総合機構HP)

 http://www.info.pmda.go.jp/go/pack/4291401A1127_1_02/

 という記述を見つけました。

 

はて?

体表面積?

どうやら、抗がん剤の投与には身長×体重を求めて、それに沿って投与量を決めるらしいんですね。

(参考:抗癌剤投与量の計算 | 名古屋大学医学部附属病院 化学療法部

 

知りませんでした。

10年以上も経って、こんな情報を知ることになるなんて。

 

そういえば、治療が終わってから数年間は、経過観察のために鹿児島でPET検査を受けることになるのですが、そのPETを受けるときは、造影剤のために体重を測っていました。

 

ということは、自分のカラダの大きさによって、投与量が変わってくるってことなのね。

へええ。

上記サイトによると、患者さんの状態によって何種類かに用法が分けられています。

一番多い量だと、

G法
シスプラチンとして100mg/m2(体表面積)を1日1回投与し、少なくとも3週間休薬する。これを1クールとし、投与を繰り返す。

 

これって、私が受けた量の10倍じゃないですか。

もっとも、この量がどんなタイプのがんに適応するかは、それぞれの状況によって違ってくるでしょうから、比べることはできません。

ですが、私がそれまでに見てきた人は、そんな量をまとめて投与されて、あれだけの吐き気や脱毛を訴えていたのですね。

 

この日の日記に書いた、寝起き時のムカムカは、おそらく抗がん剤の副作用だと思われます。

先に書いておくと、後日、これら2種類の点滴のうち、一方をやめることになりました。

やめたら、そのムカムカは収まりました。

 

治療1日目の日記↓でも書いていたように、

blueguitar.hatenablog.com

髪が抜けることなく、効果を出せる方法がわかっちゃった

というのは、毎日少しずつということなんですよね。

 

そんな少量でも、ムカムカするということは、これらの薬がこんなにも強く作用するものだということの現れではないでしょうか。

 

遠くのほうでうっすらとムカムカした感じは、ここから数日続きます。

それはまた、後ほど。