生きた証をつらつらと 〜2つのがんを同時に患いました~

直径10cm・転移3か所・ステージIIIの乳がんを切らずにUMSオンコロジークリニックで治療し、子宮頸がんも4度の手術で温存して12年が経っても、まだ息をしている女の生き方

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ムカムカが少し増えた感じがしなくもない5日目、食べ物のことばかり考えていた

前回の記録は、↓こちらから読めます。

 

治療5日目、2008年6月7日の日記から。

 

ごく少量の処方とはいえ、抗がん剤の副作用と思われる症状は、うっすらと出ていました。

遠くのほうでムカムカするようなしないような、という感じ。

一歩後ろにいる誰かの吐き気が、なんとなーく伝わってくる……というようなイメージでしょうか。

表現しにくいのですが、おえーっという感じでもなく、他人事のような吐き気とでもいいましょうか。

 

朝起きたら、まずこの症状が感じられるというところから、一日が始まっていました。

 

(※このブログでは、名称等を当時のまま表記しています)

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白米がおいしく感じられないと看護師に言ったら、今朝から主食がパンになった。

コッペパン

昨日買っておいたパンの方がおいしそうに見えたので、

コッペパンは食べずに保管。

 

種なしぶどうがついてきた。

デラウェアって品種かな。

うまい。


白米が食べられず、甘酸っぱいものは大丈夫なんて、まるで妊婦じゃないか。

お腹は空いているような、いないような。

 

飲み物も欲しいけど、お茶じゃない、麦茶でもない、ジャスミンティーでも、ほうじ茶でもない。

ジュースでもない、コーヒーでもない、ココアでもない、ビールじゃない、焼酎でもない、ワインでもない、酒ではない、牛乳なんてもってのほか、水じゃ物足りない。


でも何かが飲みたい。

甘くないもの。

一体なぁに?

あぅ、もどかしい。

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この入院している病院での食事が合わなかったのは事実。

鹿児島の甘い甘い味つけは、慣れていないと無理でした。

 

UASオンコロジーセンター(現 UMSオンコロジークリニック)では、いつも食べ物の愚痴を言っていたような覚えがあります。

 

ぐったりと具合が悪いわけでもなく、機嫌が悪くなるようなことでもないので、ほとんどのものは食べられました。

それでも、元々食べることが好きで、グルメではないけれど食いしん坊ですので、何かおいしく食べられるものはないだろうかと考えることで、気を紛らわせていたのかもしれません。

 

いま思えば、ウィルキンソンゲロルシュタイナーのような、無糖の炭酸水が飲めればよかったのになと思います。

 

ポッカサッポロ GEROLSTEINER(ゲロルシュタイナー) 1L×12本 [正規輸入品]

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当時は炭酸水もそんなに豊富ではありませんでした。

飲食店でソーダ割りで出すためのペリエが高級食料品店で売られるくらい。

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たぶん、当時にこれらがあれば、箱買いして病室に置いていたと思います。

味はいらない、だけどすっきりしたい、そんな調子でした。

出されたものは全部食べていたし、匂いがダメとか、そんなこともありませんでした。

 

不機嫌になるでもなく、イラつくでもなく、かと言って不安になるわけでもない、ちょっと中途半端な感覚。

激しい副作用で苦しんでいる方に申し訳ないくらいのレベルです。

 

ですが、同じ種類の薬剤を投与されていたであろう、かつての同室の人の光景と照らしても、ぜいたくなくらいに軽い症状だったことは否めないのです。

 

もし、これを読んでいる方ががんになって、治療法を選んでいる最中であるなら、あの強烈な印象の『抗がん剤治療』とは違うやり方もあるということを知ってほしいと思います。

(私が受けたやり方は適合できないという結果だったとしても、責任は負えません)

 

お腹は空いているが、食べたいもの、飲みたいものがあるようでない、体調がすぐれないことでグズグズと思い悩んで、午前中を終えてしまったみたいです。

 

その続きは、また後日。