ムカムカが少し増えた感じがしなくもない5日目、食べ物のことばかり考えていた
前回の記録は、↓こちらから読めます。
治療5日目、2008年6月7日の日記から。
ごく少量の処方とはいえ、抗がん剤の副作用と思われる症状は、うっすらと出ていました。
遠くのほうでムカムカするようなしないような、という感じ。
一歩後ろにいる誰かの吐き気が、なんとなーく伝わってくる……というようなイメージでしょうか。
表現しにくいのですが、おえーっという感じでもなく、他人事のような吐き気とでもいいましょうか。
朝起きたら、まずこの症状が感じられるというところから、一日が始まっていました。
(※このブログでは、名称等を当時のまま表記しています)
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白米がおいしく感じられないと看護師に言ったら、今朝から主食がパンになった。
昨日買っておいたパンの方がおいしそうに見えたので、
コッペパンは食べずに保管。
種なしぶどうがついてきた。
デラウェアって品種かな。
うまい。
白米が食べられず、甘酸っぱいものは大丈夫なんて、まるで妊婦じゃないか。
お腹は空いているような、いないような。
飲み物も欲しいけど、お茶じゃない、麦茶でもない、ジャスミンティーでも、ほうじ茶でもない。
ジュースでもない、コーヒーでもない、ココアでもない、ビールじゃない、焼酎でもない、ワインでもない、酒ではない、牛乳なんてもってのほか、水じゃ物足りない。
でも何かが飲みたい。
甘くないもの。
一体なぁに?
あぅ、もどかしい。
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この入院している病院での食事が合わなかったのは事実。
鹿児島の甘い甘い味つけは、慣れていないと無理でした。
UASオンコロジーセンター(現 UMSオンコロジークリニック)では、いつも食べ物の愚痴を言っていたような覚えがあります。
ぐったりと具合が悪いわけでもなく、機嫌が悪くなるようなことでもないので、ほとんどのものは食べられました。
それでも、元々食べることが好きで、グルメではないけれど食いしん坊ですので、何かおいしく食べられるものはないだろうかと考えることで、気を紛らわせていたのかもしれません。
いま思えば、ウィルキンソンやゲロルシュタイナーのような、無糖の炭酸水が飲めればよかったのになと思います。
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当時は炭酸水もそんなに豊富ではありませんでした。
飲食店でソーダ割りで出すためのペリエが高級食料品店で売られるくらい。
たぶん、当時にこれらがあれば、箱買いして病室に置いていたと思います。
味はいらない、だけどすっきりしたい、そんな調子でした。
出されたものは全部食べていたし、匂いがダメとか、そんなこともありませんでした。
不機嫌になるでもなく、イラつくでもなく、かと言って不安になるわけでもない、ちょっと中途半端な感覚。
激しい副作用で苦しんでいる方に申し訳ないくらいのレベルです。
ですが、同じ種類の薬剤を投与されていたであろう、かつての同室の人の光景と照らしても、ぜいたくなくらいに軽い症状だったことは否めないのです。
もし、これを読んでいる方ががんになって、治療法を選んでいる最中であるなら、あの強烈な印象の『抗がん剤治療』とは違うやり方もあるということを知ってほしいと思います。
(私が受けたやり方は適合できないという結果だったとしても、責任は負えません)
お腹は空いているが、食べたいもの、飲みたいものがあるようでない、体調がすぐれないことでグズグズと思い悩んで、午前中を終えてしまったみたいです。
その続きは、また後日。