生きた証をつらつらと 〜2つのがんを同時に患いました~

直径10cm・転移3か所・ステージIIIの乳がんを切らずにUMSオンコロジークリニックで治療し、子宮頸がんも4度の手術で温存して12年が経っても、まだ息をしている女の生き方

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がんになると弱みにつけ込む輩が現れるので、できる限り内輪だけの秘密にしておいたほうが無難かも

前回の記録は、↓こちらから読めます。 

 

今日はちょっとだけ毛色の違う、いつもの日記というよりも、思いの丈を綴った記述が見つかりましたよ。

2008年6月9日の日付でした。

 

(※このブログでは、名称等を当時のまま表記しています)

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リハビリのおじいちゃんや車椅子のおばあちゃんが行き交う廊下。

彼らを見ていて、以前、とあるネットワークビジネスをやっている子に連れられて行った、サプリメントのセミナーを思い出した。

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何やら不穏な書き出し。

この数年前に、ある習い事がきっかけで知り合った女性から、相談事を持ちかけられ、話を訊いていたのですが、そのお礼にと私をセミナーに誘ってくれました。

 

実はそれが、いわゆるMLMマルチ商法)というものだったんですね。

そのときは、あまりそんな知識も情報もなかったので、身近にそんな人がいることを想像できていませんでした。

しかしながら、なんとなく妙にキラキラした雰囲気を醸している女性で、実際、華やかな人ではありました。

 

そして、“相談事”とは、彼女と私が知り合うきっかけになった習い事の先生と不倫をしているということでした。

あーあ、そういうことね。

その相談自体は、自分たちで結局は解決できたみたいですが、その後からの私への接し方が嫌な方向へと向かっていきました。

 

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●●県の病院から、泌尿器科の優秀なお医者さんが来るという。

ヒマだったので、はいはい、行ってさしあげますよとばかりに、目黒区内のイベントスペースに出向き、参加してみた。

 

その医師がこう話していた。

「78歳のがんの患者さんが来て、まだいろいろと治療法を尋ねるんですね。

 あなた、まだ生きたいんですか?

 平均寿命からすると十分長生きですよ。

 あと2年も5年も変わりませんよ、ってボクは言ってあげるんです」

 

この世に生きていたい、よりよく暮らしたいという思いに、長さは関係ないんじゃないかい?
ここにいる人たちそれぞれに存在する価値があるはずなのに。

その彼女がその医師に口をきいてくれて、腫瘍マーカーが基準値の10倍と出たと言ったら、
「うわっ…!」と顔をしかめた。

これってドクハラじゃん?

この人、自分の患者さんにもこんなこと言ってんだろな。

いやーな気持ちになったことを覚えている。

実際の自分の主治医がそんな人じゃなくてよかったけど。

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お医者さんでも、本当にこんな人いるんですね。

だけど、もし自分ががんになって、こんなこと言われるたらどう思うのだろう。

 

そんなことを、頭の中の遠くのほうで考えていたことを思い出しました。

 

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今にして思えば、その彼女の“相談事”もでっち上げだったのかもなぁ。

「“あのとき”助けてもらったから」という理由で、
「そんな体質なんだからぜひ教えてあげたい」とか、
「ウチにおいしい料理を食べに来ませんか?」と自画自賛的に言ったり、
断ったら断ったで、
「わたしが何か売りつけようとしてると思っていませんか」と憤慨される始末。

 

うーん、直感的にダメなんだよな。

理由はなく、直感。

ただただ、直感。


その直感を言葉にして、相手に明確に言い伝えられるようにならないと、うやむやのまんまの人生が積み重なっちゃうよなぁ。

 

件の彼女とは疎遠になったから、この人に関しては掘り下げるまでもないか。
“相談事”が嘘じゃないとしたら、もう二度と会うことはないと思う。

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彼女と最後に会ったのは、乳がんを告知される2年くらい前だったので、私が乳がんになったことは知らないはずです。

その前のがんの話をしたことがあったので、「がんになるような体質は、●●●っていう栄養を摂ることで〜」とか何度も言ってきて、それを遠回しに断るのがキツかったな。

 

「英語で『栄養』という単語の語源にもなったんです」などと言っていましたが、そんなわけはない。

どう考えても、『栄養』を表すその単語のほうが先にできたに決まっている。

ここでその単語を出してしまうと、商品名が連想されてしまうので、はっきり書くのは控えておきます。

 

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それにしても、毅然とした態度に出なかったなんて、あの頃のわたしは弱っちかったよなぁ。

これからは、自分をすり減らすわけにはいかない。

非情な人間だと思われる機会があったら、そんときゃごめんなさい。


おじいちゃん、おばあちゃんたちを見ていて、ふと蘇った記憶。

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がんになったら、治療法を探して決めたり、いろいろな検査を受けたり、各方面への手続きなどもあるし、何かと忙しくなります。

そこへ来て、身近な人のおせっかいが差し挟まれると、これはもう、本当に頭がパニックになります。

 

以前にも書きましたが、こんなふうに自分の意見を押しつけようとする人も出てきます。 

 

 

本当にいろいろなことを外野から言われます。

ただでさえ、冷静な判断ができにくくなっているというのに。

寄り添うということができない人には、そばにいてほしくない。

 

「そんなの平気だよ、いろんな人からパワーをもらいたい」という方もいらっしゃるかもしれません。

それが向いている方もいらっしゃるでしょうから、人それぞれではあると思います。

 

ちなみに、このマルチ商法からは何も買わずに逃げ切ることができました。

もともと疑り深い質(たち)であるおかげか、引っかからずに済みました。

 

そんなにも疑り深い私が、UMSオンコロジークリニック(当時は UASオンコロジーセンター)を選びました。

 

そうそう、私はクリニックからは何ももらっていませんよ。

そんな所じゃありません。

 

それに、こんなブログの存在自体、クリニックは知らないと思います。

もし何か連絡なり反応があれば、改めてこのブログ内で報告します。

 

さて、治療開始からまだ1週間です。

もっともっと続きますよ。

それはまた後日。