治療2日目は抗がん剤の投与からスタート、それまでの常識を一気に覆された手法
2008年6月4日の日記を読んでいました。
前日の3日、鹿児島に到着して、早速第1回目の照射を終えたところまで書きました。
→鹿児島に到着、さっそく治療1回目、わくわくと不安が入り混じるスタート〜その2〜
翌日は、朝からPETの検査に備えて、ごはんが食べられなかった愚痴をごちゃごちゃと書いているところから始まっています。
(※このブログでは、名称等を当時のまま表記しています)
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PETという検査のために、朝食抜き。
なので、近くの公園でカンフーの形を練習して気を紛らす。
徒歩50歩くらい。
その名もザビエル公園。
近くにはザビエル教会もある。
言われれば、なんとなく異国情緒のある街並み。
CTもMRIもPETも、あまりやり方は変わらない。
絶食して、造影剤注射して、機械に寝かされて…てな流れ。
特におもしろいエピソードもなく終了。
昼ご飯は豚汁と冷奴と焼き魚。あーん、玄米が食べたいよぅ。
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2つのがんが同時に発覚してから、やはり食事も大事だったよねと思って、玄米菜食やマクロビオティックを実践していました。
少しずつですが、カラダも軽くなっていったし、ジャンキーな食べ物に依存していた頃に比べると、こだわりとか執着心のようなものが薄くなっていったように思います。
それも相乗効果として、治療がうまくいくことになったのかもしれません。
さて、続き。
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午後、UASオンコロジーセンター (現:UMSオンコロジークリニック) へ行く。
看護師に呼ばれて、点滴の説明。
いよいよ抗がん剤ですか…
よく言われる副作用の数々を聞かされる。
昨日の植松医師からの話だと、髪は抜けないと言われていたので、その旨を再確認。
放射線の効果を高めるような使い方であり、「先生が大丈夫って言っていたんだから、大丈夫!」だって。
ちょっとだけホッとした。
過去に癌研に入院したとき、目の前の患者さんに繋がれた物々しい機械やら、おびただしい人数の看護師やら、数時間の点滴に耐えた直後に、洗面台に駆け込む患者さんやら、そんなのを目の当たりにしてきたのだが…
200ccくらいの生理食塩水に10mgほど混ぜられて、約15分程度で投与は終了。
今まで受けたことのある点滴の中でも、断然短時間!
今のところ、ムカムカもなし。
この処方、すごすぎる、植松先生。
惚れそう、植松先生。
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薬剤の投与量は間違って書いていました。
「200ccの生理食塩水に15mgの薬剤」が正しい投与量です。
毎日、クリニックに到着したら、まずはこの点滴からスタート、というのが私の治療の流れでした。
それぞれの患者さんの病状によって、そこはまちまちでしょう。
順番が来たら、すぐに照射の施設に行く人がほとんどでした。
それにしても、200ccなんて、小さいサイズの缶コーヒーくらいの量ですよね。
そんなに小さいサイズの点滴があること自体、私は知りませんでした。
ものものしい機械につながれて、メーターみたいなのがついてて……というイメージが一般的なのでしょうが、ここでは、管と針がつながっているちっちゃい袋がぶら下がっているだけ。
その様子は、むしろ貧相に見えました。
それよりずっと前に、急性腸炎で点滴したときよりも、ずっと短い時間、短い量。
拍子抜けとすら思える光景でもありました。
看護師のKちゃんの手が空いているときは、その点滴の15分間はずっとガールズトークしていました。
とはいえ、やはり抗がん剤だもんな……
という不安もありました。
ですが、12年が経過したいまも、その影響はまったくありません。
爪の変色、しびれなど、一つもありません。
現在はさらに進歩しているかもしれませんね。
この日の日記は、もう少し続きます。