がんが治ってからやったこと・通信制大学編1【大卒になりたい】
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がんが治って(※)から10年以上が経ち,今日までいろいろなことが起き,いろいろな経験をしてきました。
そのさまざまな経験のなかから,今も続けている通信制大学について,少し触れてみます。
※がんが“治った”という定義は,5年以上再発しなかった場合を指すようです。
がんでは術後5年間再発しなければ、完治しただろうと見なすことになっています(乳がんの場合は、5年以上経っても再発することがあるので、10年が完治の目安とされています)。これが、治療成績を示すのに「5年生存率」が使われる理由です。
参考:Q12 完治・治癒・寛解の意味の違いがわからない。――がんにまつわる素朴な疑問 Q&A | がんと共に生きる。 | 文春オンライン
ですが,あえてこのブログでは,治療がすべて終わった2008年を起点に「治った」と表現することにします。
通信制大学なるものがあることを知る
大卒資格が欲しくなった
いろんな講座やビジネスセミナーを受けていたことは,以前にも「営業スキルで夢を叶える前に講師が信じられなくなったセミナーの話」という記事で書きました。
そんななかで,あるビジネス系の講座に行ったときのこと,女性講師がこう言いました。
「田舎の商業高校を出たくらいの人がやっている作業」
どういう内容で出たフレーズだったかはすっかり忘れてしまいましたが,この“田舎の商業高校”というワードがどうにも引っかかりました。
私自身がまさしく,田舎の底辺の商業高校を卒業しただけの分際だったからです。
派遣社員として,秘書といえば聞こえはいいのでしょうが,結局のところ,業務内容は雑用係に終始していました。
そうか,大企業で庶務的なことをやっている人は,そういう目でしか見られないのか。
もちろん,そういう見方をする人ばかりじゃないことはわかっています。
ですが,なんとも切ないというか,なんだかなぁ…という気持ちになったものでした。
だからといって,勉強し直して大学に入ろうとまでは,そのときは思いませんでした。
芝居をもっと磨きをかけるべきか,それともビジネスの面をもっとブラッシュアップさせるべきか,悩んでいた時期です。
その講座を受けていたのは,がんが発覚する前で,30歳になってから上京して間もない頃でもありましたから,少しでも稼ぐためには会社勤めするしかないと考えていたのです。
なので,そのときは「東京のビジネスマンって,こういう考え方なんだ」と,ただ素直に受け入れるにとどまりました。
高卒じゃ海外で働けない?
また,別の講座では,海外で起業した人の話が出てきました。
「学歴証明書を提出してきた」
え?
海外で起業するのに学歴? …必要なんだ。
就労ビザが発給されないと海外では働けません。
その頃,海外移住もちょっとだけ夢に描いていました。
居住するためには,ビザ要件を把握しておかないといけません。
とはいえ,まだそれらを詳しく調べる前に,まず「とにかく高卒のままでは何もできない」と思い至りました。
回り道でもいいから大学卒業資格を持っておこうと思い立ったのです。
そんなとき,ぼんやりと「そう言えば,“社会人大学”とかいうのを聞いたことがあるな」と思い出しました。
そして,いろいろと検索するうちに,『通信制大学』というシステムがあることを知ったのです。
自分という資産の幅を広げるには,大学だ。
それまで大したスキルも身につかず,専門的に何か続けていれば,そのための勉強を拡張すればいいだろうけど,私にはその下地すらない。
100歳まで生きられるような現代でせっかく生きさせてもらっているのなら,もう少し自分の可能性の種を蒔いてもいいんじゃないか。
そこから,通信制大学への挑戦が始まりました。
次回に続きます。