がんが治ってからやったこと・通信制大学編3【学ぶ大学の選び方】
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2008年にがんの治療で丸1年を費やしてから,8年が経過していた2016年。
自分という資産の可能性を広げるべく,大学卒業資格を取ろうと決めました。
ネットでいろいろと検索してみて,芸術系や保育系に目移りしながらも,最終的に勉強したいことは何か,自問し続けました。
その結果,ビジネスの勉強ができる大学にしようと決めました。
他にも,いくつかの条件を設定しました。
通信制大学・学ぶ大学の選び方〜私の場合
稼ぎ力を上げたいというテーマ
ただ大卒資格が欲しいという不純な動機で通信制大学に進学することにしましたが,やはり,ただそのためだけではモチベーションは上がりません。
やっぱり,予備校に通って受験しようか。
でも,学費がベラボーすぎるし,予備校の受講料すらもおぼつかない。
そんな悩みに加えて,「田舎の商業高校卒業」という私の中のパワーワードが脳内を駆け巡り続けていました。
(前々回「がんが治ってからやったこと・通信制大学編1」)
そもそも,大学に進もうと考えたのは,この言葉がスタート地点でした。
派遣でも金融会社は比較的,時給がいい。
だけども,それ以上稼ぐのは限界がある。
もっと稼ぐ力を上げるにはどうしたらいいんだろう。
そんなある日,はたと思い出したのです。
そうだ,私には,商業高校ならではの科目を習得した素地がある。
ビジネス系の学科にも,簿記や会計関連の科目が設置されている所が多く見受けられました。
それならば,独学が主な勉強スタイルの通信制大学でも,まったくのゼロから学ぶよりも,単位取得にリーチしやすいだろうと考えたのです。
また,経済系の勉強は,株やFXの取引にも活かせるかもしれないと踏んだこと。
そして,いつか自分でも起業することを考えていたので,経営系の知識を蓄えておきたい。
こうした「稼ぎ力を上げるテーマ」という考えから,ビジネス系の学部を選ぶことにしました。
スクーリングは通いやすいか
全国各地に通信制大学はありますが,教科書だけで学ぶのではなく,教授の授業を直接受けるスクーリングが課せられている大学がほとんどのようです。
なかには『スクーリングなし』を謳う大学もありますが,その大学らしさを味わうためにも,スクーリングは受けたほうがいいと考えました。
いずれ自分の母校になる大学です。
通学生のようにはいかなくても,大学の校風や気質を少しでも味わうことで,自分はこの大学で勉強しているんだという誇りを持ちたかったので,スクーリングは私の選択条件に必須でした。
そのスクーリング,東京都内から無理なく通えるという条件ははずせませんでした。
遠方に出かけることで,非日常のワクワク感とともにモチベーションを上げることも想像してみましたが,たぶん,勉強どころじゃないくらいに疲れそう。
旅は大好きですが,大学の勉強が伴うとなると,できるだけベストな体調を維持しておきたい。
そうなると,住まいから遠くない関東エリアでスクーリングが開かれる大学ということになります。
ここで一気に選択肢が狭まります。
簡単には卒業できない難関であること
さらに,通信であろうと,正規の通学の大学とレベルが変わらない学問体系をもとめました。
高い卒業率を謳う大学もありますが,それは履修のサポートが手厚いのか,それとも,採点基準が単に甘いのか。
だからといって,卒業率が低いのはサポートが不親切なのか,あるいは,要求される基準が高いのか。
私は,後者のほうを選びました。
「サポートが不親切」というのは,あまりにも無責任な表現ですが,それならば,それなりに学生からの要望を聞き入れるべきであって,そこは大学といってもサービス業の一種でもあります。
というか,「世の中すべてサービス業」というのが私の持論なので,何か不具合があれば申し出ればいいだけのこと。
こうした対処のスタイルは,がんの治療法を求めて,いろいろな医療機関に当たるうち,身につきました。
順序立てて,問題を分解して検討すれば,解決策は導ける。
嫌な目に遭うこともあるだろうけど,そのときは,ひたすら考えて新たに解決策を模索する。
泣いても,吐いても,死なない程度に放棄せずに向き合う。
この覚悟ができてこそ,高い頂に向かって取り組めるのだと,身をもって知ったのです。
何かトラブルやハプニングがあっても,臆せず問い合わせる,サポートを依頼する。
ただでさえ,独学という自立心が必要な通信教育ですから,まずは自力でなんとかできなくてどうする?
そのうえで,いざ誰かに「通信制大学を卒業しました」と言うことがあるとき,簡単に卒業できるというイメージを持たれたくない。
だったら,しっかりと高いレベルの学問をしようと思ったのです。
余談…あの高校を自分の最終学歴といいたくない
卒業した某商業高校は,地元では一応「優秀な高校」として認識されていました。
たまたま家から一番近く,チャイムの音で目が覚めるくらいの距離にありました。
中卒で苦労した母からは「商業高校を卒業して市役所に入れ」と言われ続けていました。
友人から「商業にしよう」と言われ,友だちと離れたくない思いだけで「うん」と返事してしまいました。
そうした刷り込みもあって,安易にその高校を選びました。
私は入学したことを今でも少し後悔しています。
先生と折り合いが悪かったり,いじめられたり,いろいろと嫌な目に遭いました。
楽しかった思い出など,ほとんどゼロです。
そこらへんの話も,機会があればいずれ書いてみましょう。
他人のせいにばかりしていた自分も悪かったんだなと,今なら素直に反省できます。
上にも書きましたが,商業高校を卒業したからこそ,派遣でも時給が高めの仕事をゲットできてきたのだし。
あの頃があったから,今の自分が作られているんだとも思えるのですが,それを踏み台にしたい自分がいるのもまた事実。
当時は,学歴コンプレックスどころか,自分が大学で勉強するなんて想像すらしていませんでした。
でも,過去を振り返って嘆くよりも,それを美化するのではなく,塗り替えればいいんだ。
そう考えられるようになったのは,むしろ,大学に入ってからでした。
今現在,卒論に頭を抱えている最中ですが,最終学歴を『大学卒業』というステイタスに更新するためだけにがんばっている,といっても過言ではありません。
自己満足上等。
いいんです,「通信制大学なんて大学じゃない」と言う人がいても。
その人に認めてもらいたくて勉強しているわけではありませんから。
もう少し続きます。