通信制大学についてもう少し【私の学習計画・勉強方法(5)】
前回の記事はこちらから読めます↓
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取っつきづらい教科書を,「ご挨拶としてパラパラめくる」ことで,すでに勉強は始まっているというところまで書きました。
教科書に対するスケジューリングを組むことで,すべて読み切りましょうとお勧めしました。
単純に,ページ数を日数で割って,ノルマを設定するのもアリ。
章立てを利用して,「今日はこの章を読む」と決めて読み進めるものアリ。
ですが,どうしても読みにくい教科書や,わかりにくい科目から逃げ出さないためには,その本を読むに際してかかる時間を計測してみるのがおすすめです。
教科書に対するスケジューリングを考える〜その2
本によって,読みやすい,読みにくいという差はあります。
何度か書いてきましたが,その本の内容に関する知識や情報をもっていなければ,理解する速さは遅くなります。
逆に,知識や情報があれば,速く読める可能性は高まります。
もしくは,著者や編集者の力量,または創意工夫などによって,知らない分野や苦手なジャンルのものでも,読みやすい本もあったりします。
いずれにせよ,その教科書と対峙するには,自分の現状のスキルで最後まで読み切るための可能性を知らなければなりません。
その方法を考えてみましょう。
3分間で何ページ読めるか
3分間で何ページ読めるかを計測します。
キッチンタイマーとメモ用紙とペンを用意してください。
タイマーを3分にセットします。
何ページから読み始めるかをあらかじめ,メモに控えておくといいでしょう。
「よーいスタート」で最初の前書きのページから読み始めてみます。
アラームが鳴ったら,何ページで読み止まったのかをメモします。
ページの途中で止まった場合は,そのページを読み終えたと考えても構いません。
2〜3行目で止まったのであれば,その前のページで止まったことにしても結構です。
できれば,そのときの感触を一言書いておくといいですね。
「むずかしい」「読みにくい」「もう少し我慢してみよう」
なんでも構いません。
これを3回くらい繰り返します。
記入例としては以下のようになるでしょうか。
p5 p7 いちいちタイマー面倒
p8 p9 意味不明
p10 p13 読めるかも
続きのページを読んでもいいですが,複数の著者で書かれた本なら,著者ごとにやってもいいでしょう。
そうすると,この人は,この本を3分かけてだいたい2〜3ページ読めることがわかってきます。
もちろん,読み進めるうちに,これより速くなったり遅くなったりすることも考えられます。
ですが,大まかにその本を読み終えるための所要時間を割り出すことで,スケジューリングがしやすくなります。
前々回に「勉強を習慣化させるための簡単な考え方」として,スキマ時間を見つける心がけを身に着けることをお勧めしました。
見つけ出したスキマ時間を使って勉強するためにも,「これくらいの時間があれば,この教科書を10ページくらい読み進められるな」と見当がつけられるようになります。
しかしながら,時間を細切れにしすぎると,その短い時間が気になりすぎて,本に集中できなくなるかもしれません。
そこで,同じことを別の視点でとらえてみましょう。
5ページを何分かけて読めるか
5ページを何分かけて読めるのかを計測します。
同じ本で構いませんが,初めて読む部分で行ってください。
一度でも読んだことのある部分は,すでに情報として取り入れられています。
理解が完璧でなかったとしても,「この本を何分かけて読めるのか」を計測する部分としては使えません。
では,今度はストップウォッチを用意してください。
先ほどと同じメモ用紙で構わないので,何分かかったかをメモします。
「よーいスタート」で読み始めます。
5ページ読み終えたら,ストップウォッチを止めて,かかった時間をメモします。
何回かやってみると,以下の記入例のようになるでしょう。
ここでも,そのときの感触を書き加えておきます。
1. 7分22秒 ちょっとおもしろそうかも
2. 8分03秒 やっぱおもしろくなさそう
3. 7分46秒 ガマンできない
もちろん,複数の著者で書かれた教科書なら,著者ごとにやってもいいでしょう。
この人の場合,この本5ページにつき,8分前後で読めるとわかります。
この2つの計測の目的は,勉強に必要な時間をイメージして,それに圧倒されない覚悟を決めることにあります。
圧倒されてやめるのなら,それもアリです。
ですが,卒業すると決めた,この科目を選んで勉強すると決めた,レポートと試験に合格して単位を取ると決めたのなら,あとは時間と自分と教科書,三つ巴の闘いです。
コツコツやったことのない人は,コツコツやる方法を知らないだけです。
コツコツ積み重ねた先の達成感を味わったことがないだけです。
効率化を追い求めるよりも,こうした遠回りに見える創意工夫をやるしか,コツコツの先は見えてきません。
読書の習慣がない人や,勉強が苦手という人はなおさらです。
たった数分です。
1回でもいいので,まずはやってみましょう。
では,なぜ時間を測ってみることをお勧めするのでしょうか。
長くなってしまったので,また次回に続きます。