社会人が勉強を習慣化させるためには2【本当に必要なのは達成感】
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習慣化のための方法論はたくさんありますが,まずは回数をとにかく重ねましょう,ということを書きました。
ですが,「その“回数を重ねること”自体が習慣じゃん,それができないから悩んでるんだよ」と言われてしまいそうです。
たしかにそのとおりではあります。
その点について,もう少し考えてみましょう。
勉強を習慣化させるために本当に必要なのは,「達成感」です。
時間なり,ページなりを区切って取り組み,それが終わった瞬間の「ああ,終わった!」という体感を得ることです。
どんなに小さなことでもいいので,「終わって一区切り」という感触を味わうのです。
苦しくても,面倒でも,テキストを読む時間を区切って測ろうと言ってきたのは,そのためなのです。
ほんの数ページだけ,ほんの数分だけ,グッと集中する。
そして開放される。
これを数回繰り返すのです。
「ああ,もう嫌だ,やりたくない」と思うかもしれません。
そうなると,達成感どころではありません。
ですが,こうした量を積み重ねることでしか,教科書1冊を読み終えることはできません。
では,その達成感を具体的に味わうにはどうすればいいでしょうか。
報酬を1つ決めてください。
「このページまで読み終わったら,おやつにする」
「この章を終えたら,スパに行く」
など。
ここで大事なのは,時間で報酬を決めてはいけません。
「3時間やったら〜」
「10:00までに終わったら〜」
このようにやってしまうと,その3時間のあいだは何をやってもいいことになってしまいます。
10:00までの時間はダラダラと過ごしても構わないことになってしまうのです。
その3時間なら3時間を,集中し続けられる自信はありますか?
たぶん,ないでしょう。
そもそも習慣化が身についていないのに,億劫なことに対する集中を持続させられるはずはないのです。
ここで,以前書いた,時間を区切ってテキストを読むやり方が生きてきます。
「5ページを何分かけて読めるか」の考え方です。
「3分間で何ページ読めるか」だと,3分のあいだであれば,どんな本をどんなふうに読んでも,3分は3分です。
勉強とは,知識と情報を自分の血肉にする作業です。
「3分間でこれだけ読めた!」という感触は,達成感には直結しますが,内容がともなっていなければ意味がありません。
山には登ってみたが,それは砂山かもしれません。
そうではなく,「5ページを何分かけて読めるか」を知って,自分の実力を把握することで,登っている山が砂山ではないこと,山道には花が咲いていること,山の天気,そして頂上からの展望が見えてくるのです。
ほんの小さな区切りを設けて,それを終えたらごほうびをもらう。
こま切れすぎてもよくありませんから,ある程度のまとまりはあったほうがいいと思います。
「第●章の●節と●節で20ページあるから,ここが終わったらコンビニのスイーツを1個ゆるす」
くらいのボリュームでいいでしょう。
たとえば,「いまやってるこのテキスト,いつも10ページくらいでやめたくなるな」といった具合に,普段の感覚を思い出してみてください。
そうしたら,ちょっとだけ無理めな目標を設定してみるのです。
15ページとか17ページくらいにして,それでチャレンジします。
大事なのは,それができなくても,自分を責めないことです。
「12ページくらいで,やっぱり我慢できなくてスイーツ食べちゃった…」となっても,食べてしまったものは仕方ありません。
次にがんばればいいだけです。
これが5ページくらいだったら,半分しかできていないので,ちょっとがんばらなさすぎ。
反省して,またチャレンジしてみるほうがいいですね。
ですが,がんばって11ページだったのなら,そこはごほうびでもいいかな,と思います。
ゆるすぎず,厳しすぎず,自分との約束を守る。
こうした小さな小さな達成感の積み重ねが,習慣化につながっていくのです。