勉強の習慣化より先にやるべきこと【気がかりなことを解決してから】
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やれ学習計画だ,達成感だ,報酬だ,などと書き連ねてきました。
回数を重ねなければ,習慣化はなし得ないという逆説的なことを言いました。
そのために,ごほうびを設定して,達成感を味わいます。
しかしながら,壮大な計画を立てても,最初のうちは張り切るけれども,いずれは失速していくので,ざっくりした計画で構いません。
児童・生徒・学生ならば,学校が最優先なので,勉強する環境がほぼ整っています。
周りも勉強するし,親からも「子ども=勉強」が生活の項目として認識されていることでしょう。
ゆたぼんくんのような事情の人はおいといても,大部分の家庭の子どもは,大なり小なり勉強がトッププライオリティのはずです。
大人になっても,職場に出勤すれば,周りは仕事をしているし,上司や顧客と取り決めた締切や期限をもとに職務に向かうという環境が用意されています。
ですが,自発的に勉強しようと決めたら,他人が目を光らせてくれる環境は,どこかのスクールに行ったりしなければ手に入りません。
通信教育など,独学すると決めたのなら,なおさら勉強を習慣化させるのは大変です。
ですから,環境を整えることも大事になってきます。
家で勉強しにくいのであれば,カフェや図書館に行くのもいいですね。
しかしながら,カフェは何かと人が多くて気が散るでしょうし,お茶代もかかります。
図書館は静かで空調も効いていますから,使わない手はないでしょう。
思い切って,コワーキングスペースや自習室を契約するのもいいかもしれません。
私は月額1万円のコワーキングスペースを利用しています。
Hub Spaces(ハブスペ)のサイトで探しました。
自己投資と思って出資することで,勉強しなければならない理由を作りました。
「使わなければもったいない!」
「お金を払ったからには,やり遂げる!」
こうした,背に腹は代えられない事情を抱えることで,自らの義務感を作り出すのです。
とはいえ,それでもなお,動けない人もいるでしょう。
私もいろいろとやっては脱落し,挫折しました。
それは何が原因か,考えてみました。
結局,行き着いた答えは,意外と単純なことでした。
先に解決すべき問題を,すべて片づけてしまいましょう。
私の場合,子宮頸がんの再発と乳がんが同時に見つかった2008年までは,とてもたくさんのことを抱え込んでいました。
役者としても芽が出ない。
一人暮らしで生活費はギリギリ。
人間関係が最悪だった会社から転職はしたものの,ハイスキルな部署についていくのがやっとで自信喪失。
長年,お手伝いしている副業先でもトラブル勃発。
そして,モラハラ男からの無期限の無視。
こうして振り返ると,どうにでもなるように思えることばかりなのですが,当時の自分は無力感でいっぱいでした。
なのに,ここから逃げたくて,「何か一生懸命になれることをしよう」とばかりに,TOEICのスクールに入ってみたりもしていました。
ですが,結局のところ,通信制大学にしても,資格試験にしても,TOEICにしても,片手間ではダメなのです。
気がかりなことが脳内のどこかに引っかかっている限り,脳はそちらのことも考えなければならなりません。
それでは脳をフル活用できるわけがありません。
「人間の可能性は無限大」とよくいいますが,大きなことを考えることができても,その時点での性能がよくなければ,どれだけ計画を立てても,どれだけ習慣化させようと思っても,うまくいくのはむずかしいでしょう。
少なくとも,なんとか並行させたいというのならば,それらの問題を小さくしてからでないと,せっかくの勉強も吸収しにくくなってしまいます。
もしかしたら,過去の私のように,そこから逃げたいばかりに勉強という道を選んでいるのかもしれません。
手の届く範囲でいいので,まずは気がかりなことを解決していきましょう。
一つひとつ,つらくても丁寧に誠実に向き合うことで,本当に勉強したいことが見えてくるかもしれません。
それから勉強を始めても遅くはないのです。