生きた証をつらつらと 〜2つのがんを同時に患いました~

直径10cm・転移3か所・ステージIIIの乳がんを切らずにUMSオンコロジークリニックで治療し、子宮頸がんも4度の手術で温存して12年が経っても、まだ息をしている女の生き方

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がんが見つかるかるまでの経緯〜子宮頸がん編

前回の記事はこちらから読めます↓ 

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2005年に子宮頸がん,2008年に子宮頸がんの再発と乳がんを同時に発症したのですが,最初に子宮頸がんが見つかったのは,とある偶然からでした。 

ピルをもらいに

その当時おつきあいしていた人が,海外に駐在していました。

この人こそ,ゆくゆく私を追い詰めるモラハラ男だったわけですが,そのときは,そんなことなど気づかず,おつきあいすることになりました。

未熟でした。

 

彼が日本に帰国している間に意気投合し,食事をしたのがきっかけです。

あるとき,休暇をとって,その彼に会いに行くことになりました。

とても楽しみにしていたのですが…

 

ヤバイ,生理が来そうだ。

不思議なことに,何か予定があると,その日を避けて生理が来るという経験のある女性は多いと思います。

私も一瞬,“ズレてくれるかな,いや,ズレてくれないかな” と願ったりもしたのですが,そう簡単にいかないかもしれない。

 

そこで,ピルを処方してもらうことを思いつきました。

生理痛もPMS月経前症候群)も重めだったので,どこか悪いのかもしれないんだろうな…くらいの感覚は,日頃からありました。

ピルはその軽減の役割もあると何かで読んで,いずれはピルを…と考えていたところでした。

 

当時の職場と自宅とのちょうど中間点あたりにある婦人科クリニックが,遅めの時間まで開いていることを知り,仕事を終えたその足で向かいました。

 

ところが。

がん検診を受けないとピルは処方されない?

「ピルはね,がん検診受けないと処方しないよ」

 

おじさん医師は淡々と告げました。

 

え。

なんでだろ…

 

「数日で結果が出るから,その後だね」

 

まあいいか,もう少し日にちはあるし。

しぶしぶ,検査を先に受けることにしました。

 

後でこの話を友人にしてみたら,

「私が行った病院,その場ですぐに出してくれたよ?」

 

検査機関と何か癒着でもあるのでしょうか…

しかし,この選択が,後のちの人生を左右することになるのでした。 

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約束の数日後。

検査の結果を聞きに行きました。

さあ,ピルくれ。

 

そう思ったら,耳を疑うような返事が返ってきました。

「がんの疑いが出たんだよね,詳しく検査しなきゃいけないから,別の病院紹介するね」

 

がんと聞いてガーン,これホントです。

頭の中で,ガーンと音がしました。

カーテン越しの絶句

ピルをもらえるはずもなく,新たな病院の名前と行き先を伝えられ,紹介状を渡されました。

その病院は,私がピルを処方してもらおうと検討していた際に,ネットで最初に候補に入れていた病院でした。

 

なんという偶然。

仕事を休まなくて済むように選んだ結果,この病院は却下したのに。

だったら最初からこっちに行けばよかったのね。

 

がんの疑いに加えて,こんな悔しい思いまでさせられ,さらに数日後,新たな病院へ向かいました。

規模としては,1軒目のクリニックとさほど変わらないのですが,詳しく検査できる項目が違うとかナントカ。

 

素人なので,そこらへんはよくわからないまま,呼ばれて診察室へ。

婦人科の検診ですから,もちろん,あの独特な診察台です。

カーテン越しに自分のカラダをいろいろと調べられます。

 

「あああ… これは…」

 

医師が絶句します。

カーテン越しに,医師が絶句するのです。

 

不安も恐怖もあったもんじゃない!

結果を聞く前から泣きそうです。

 

もう今となっては,それ以外のことはほとんど憶えていません。

数日後に検査の結果が出て,Ⅳという数字を見せられたような。

 

ClassⅣ。

 

上皮内がんの疑いでした。

 

さらに詳しく検査しなければならないということで,癌研有明病院(現在の名称は がん研有明病院)を紹介されました。

「大塚にあった頃はボロかったんだけどね,最近,お台場に移転して綺麗になってね〜」

そんなことはどうでもいいです。

 

癌研でたぶん,入院・手術することになるということ。

程度によっては子宮を摘出する可能性もあること。

こんなことを言われたような気がします。

 

放心状態で帰路につき,例の彼氏に泣きながらメールしたように記憶しています。

蕁麻疹が追い打ちをかける

私は,また仕事を休まなければいけないことに,落胆しました。

派遣でしたから,出勤しなければ生活に差し支える。

上司にまた報告しなければならないのが憂鬱,などなど。

がんの疑いの恐怖とともに,こんなことも考えなければいけなくなりました。

 

数日後,突如として脚全体に蕁麻疹がでました。

ちょっとここ,かゆいな…とポリポリやっただけでした。

すると,その瞬間。

 

ぶわーーーーーーーッッ!!!

 

またたく間に,ほんの1ミリにも満たなかった小さな赤い発疹が,一気に両脚に発疹が広がりました。

かゆい。

かゆいかゆい!!!

たまらず近くの皮膚科に直行です。

 

なんで?

がんがこんなところにも?

 

もちろん,そんなわけないのですが,なんでも自分のがんと直結して考えるようになってしまっていました。

後になって調べてみたら,やはりここでもストレスが原因だったようです。

www.dermatol.or.jp

こころと体のストレスは,一定の限度を超えると様々な病気の原因となったり症状を悪化させたりすることがあります。蕁麻疹に対しても例外ではなく,ストレスはしばしば蕁麻疹を悪化させる要因となります。

蕁麻疹(じんましん) Q9 - 皮膚科Q&A(公益社団法人日本皮膚科学会)

がんという現実を突きつけられ,その後の不安に押しつぶされそうな精神状態から来たのかなと,今なら納得できますが,当時は何もかもが混乱の材料でした。

 

さすがに,がんという病の存在は,私の人生にありませんでした。

身近にがんになった人はいなかったのです。

そうした未知の出来事と,それにまつわる様々な事柄が,大きなストレスとして降りかかったのでしょう。

 

「だけど, これを乗り越えれば,本が書ける!」

チラリと頭をよぎったのも,また事実。

人間は,どんなに危機に瀕していても,どこかでそれをおもしろがっている自分がいるらしいです。

そして今,こうしてブログでありのままをぶちまけることができています。

 

癌研にも検査に行き,改めて,がんを告知されました。

当時の部長先生が「あなたのは簡単な手術だから,そんなに心配することないですよ」と,やさしく言ってくださったことに救われました。

 

さて,海外に駐在する彼に会いに行くことは,スケジュール的にまだ可能です。

まずは,そっちを楽しもう。

そう考えていたのですが。

 

彼が社内チャットで,とんでもないことを言ってきました。

「プロジェクトが中止されることになったから帰国する」

 

なんと。

彼が駐在する意義がなくなったので,翌月には帰国するというのです。

今思えば,そういうことを平気でやる会社でした。

 

この会社では,私も痛い目にあいました。

社長からセクハラを受けて,報復人事でクビになった話を以前の記事に書きました。

それこそが,まさにこの会社でした。

blueguitar.hatenablog.com

彼も同じように,鶴の一声ですごろくのコマをひょいっと振り出しに戻されるようなことをされたのです。

 

当然,私の旅行も中止。

航空券を払戻し,予定していた休暇は,入院のために振り替えました。

 

ありがたいことに,入院の際の付き添いや保証人は,彼が担ってくれました。

入院申込書の保証人の欄,『続柄』の項目には「上司」と書いてもらいました。

 

母には言えなかったので頼めるはずもなく,誰にお願いしたらいいのか,困っていたところでした。

彼は,帰国して社内で宙ぶらりんの状態でしたので,休みが取りやすくなっていました。

そのおかげで,手術の前の立会いも引き受けてくれました。

知り合いも友だちも少ない私は,彼がいなければ,私は路頭に迷っていたかもしれません。

 

その点に関しては,感謝しています。

その点に関してだけですが。

がんにかかるリスクをチェックできたら

偶然が重なったとはいえ,こうして私の子宮頸がんが見つかりました。

血縁にがんの経験者は1人もいないし,タバコも吸いません。

お酒はほどほど,食べ物に好き嫌いはないとは言えませんが,多くはないほうです。

 

それでもがんになりました。

せめて,がんのリスクがあるかどうかだけでも知っておけば,さらに早く手を打てたかもしれません。

 

ですが,ただでさえ婦人科にかかるのも億劫だったのに,ましてや人間ドックとか,お金もかかるし,休みも取らなきゃいけないし。

 

もしも,その負担が軽減されるのなら,がんにかかるリスクを知っておきたかったです。

たまたま私は,こうした流れでがんを早期発見することができました。

 

でも,こんな偶然,誰にでも起きますか? 

偶然は偶然であって,誰もがこんな偶然がやってくるわけではありませんよね。

 

だったら,少しでも気軽に受けられる検査キットを試してみるのもアリだと思います。

私が最初にがんが見つかった当時,こうしたシステムがあったら,絶対受けていました。

 

最初のクリニックから,手術を受けることになった大病院まで,3軒の病院に行く羽目になりました。

会社も休み,その分,給料は減り,時間も削られ,周囲には頭を下げて回り。

こうしたストレスを少しでもなくすことが可能になるんですもの。 

 

 

私が受診した医療機関はすべて東京都内でしたが,受診と検査と移動の交通費だけで,合計4万円くらいは使いました。

 

おうちでドック』は税別¥19,800(税込¥21,780)で済みます。

 

人間ドックなみの検査が郵送でできるようになるなんて,いい時代になったものです。

各種がんや生活習慣病など、多くの病気のリスクチェックができます。

(ただし,病気を確定するものではないので,ご注意ください)

 

病院で受けられる検査基準と同等の水準ですし, 希望者全員に,医師が電話で検査結果を説明してくれるサービスもついてきます。

 

また,万が一,がんが確定診断されたら,セカンドオピニオンの無料相談もあります。

 

検査の方法もYouTubeで解説されています。


【公式】おうちでドック検査方法~血液検査編~

この手順どおりに進めればOK。

全部で10分くらい,3ステップで終了です。

尿検査はさらにもっと短く,3分くらいで終わってしまいます。

 

もし失敗したとしても,サポートセンターに連絡すれば,無料で新しいものを送ってくれます。

 

痛みに弱い人でも,ほんの一瞬ですし,「バラのトゲよりも痛くない」という人もいるらしいです。

病院で採血されるあの数分間に比べれば,我慢できる範囲です。

 

がんに限らず,糖尿病や痛風などのリスクを知るには,こうした便利な方法もあります。

私のように病院をたらい回しにされて,蕁麻疹が出るくらいのストレスを抱える前に,ぜひ試してみてください。